ぐるりのこと。
大切なものを亡くした夫婦の再生の物語。原因は違うけれど、今の私たち夫婦の状況と似ていて、一緒に観ていたダンナは途中で観ていられなくなったようで席を立った。
台風の夜のシーンはとても他人事ではなかった。妻(翔子)は雨が降っているにも関わらずベランダの窓を開け真っ暗な部屋に座り込んでいる。夫(カナオ)が戻ってきてクモをつぶしてしまう。それがきっかけとなり翔子の気持ちが高ぶる。気持ちを抑えるために歯を食いしばって部屋をうろうろ歩きまわり、そして泣き叫び、へたり込む。
「どうしていいかわかんない。もっとうまくやりたかったの。でもうまくできなくて、、、」
「ちゃんと横にいてくれるのに私のためにいてくれるのかわかんない。」
「離れていくのがわかっているのにどうしていいかわからない。どうして私と一緒にいるの?」
同じような言葉を私も言った。言ったところでどうにもならない言葉が次々と出てくるのだ。
カナオは言う。「好きだから一緒にいたいと思ってるよ。ちゃんとせんでもいい、一緒におってくれ。ごめんな。ごめん。」
あー、私もダンナに同じ思いをさせてたね。私のダンナもカナオのように強引なところがなくてちょっと頼りなくも思えるんだけれど、それが彼の優しさなんだと思う。翔子は好きな絵を描き始め元気を取り戻していく。
私もちゃんとできなくても、笑えるようになりたい。元気になりたい。もう少し私の横で待っていてください。
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